下着の素材表示で、よく見かける「モダール」。名前だけで選ぶより、肌に触れたときの感覚を知るほうが役立ちます。なめらかな風合いが特徴で、ポリウレタンを混紡したニットは、体に沿って伸び、戻りやすい生地に仕上げられます。実際の履き心地は、編み方や混紡、形によっても変わります。
このガイドでは、下着選びに役立つところを紹介します。素材の化学を詳しく知る必要はありません。
モダール素材とは?
モダールは再生セルロース繊維の一種です。木材パルプに含まれるセルロースを加工し、再び繊維にします。原料の木はブナなどですが、モダール全体を「必ずブナ由来」とは言い切れません。植物由来でも、綿のように植物からそのまま繊維を取り出す素材とは製法が異なります。
TENCEL™ Modalは、レンチング社のモダール繊維のブランドです。改良ビスコース法を使い、製造工程で化学薬品を高い割合で回収しています。同じTENCEL™の名前でも、リヨセルの溶剤回収型クローズドループ製法とは異なります。ブランド名に加え、完成した商品の混紡率や作りも確認しましょう。
体にフィットするモダール下着には、ポリウレタン(スパンデックス)を混紡したものが多くあります。生地の伸びと戻りを助けるためです。やわらかい繊維を使うだけで、裾が安定するわけではありません。
モダールはどうやって作られる?
木材からパルプを作り、そのセルロースを加工して紡糸用の液にします。液から繊維を作り、洗浄や乾燥を経て糸に仕上げます。下着では、その糸をジャージーなどのニットに編み、風合いを整えます。
下着選びでは、製造工程の細部より、次の二つを見ておくと役立ちます。
- 繊維の細さ。 細さや均一さは、糸の表面や肌触りに関わります。ただし、すべてのモダールがすべての綿より細い、という意味ではありません。
- 糸と編み地。 糸の細さを示す番手は、生地を知る手がかりの一つです。それだけで上質さややわらかさは決まりません。編み方、厚さ、混紡、仕上げも合わせて見ることが大切です。
数字を暗記する必要はありません。同じモダールでも、実際の生地や履き心地には違いがある。それを覚えておけば十分です。
モダール・綿・ポリエステルの違い
モダールと綿はよく比較されます。下着選びでは、スポーツ用などに使われるポリエステルも選択肢です。素材名だけで順位をつけず、どんな生地と商品かを見てみましょう。
| 綿 | ポリエステル | モダール | |
|---|---|---|---|
| 乾いているときの感触 | なじみのある風合い。なめらかさは糸や加工で変わる | なめらかなものから、さらりとしたものまである | やわらかく、なめらかな風合いが特徴 |
| 汗をかいたとき | 吸水する。厚い生地などでは湿りが気になる場合がある | 吸汗・速乾を狙った商品もある。加工と生地の構造が重要 | 水分を吸収・放出する。汗の量や生地によって湿り方は変わる |
| 通気性 | 編み方や厚さ、外に履く服による | 編み方や厚さ、外に履く服による | 軽いニットは選択肢になる。素材名だけでは決まらない |
| 洗濯を重ねたあと | 生地や染色、お手入れによって風合いが変わる | 伸縮素材や加工も含め、商品ごとのお手入れが必要 | TENCEL™モダールは生地のやわらかさの維持を助ける。混紡素材にも配慮する |
| 選ぶときの目安 | なじみのある肌触りを好む方に | 運動などで速乾性を重視するなら、用途に合う商品を | 日常の下着で、なめらかな肌触りを重視する方に |
綿は日常の下着に幅広く使われる素材です。汗をかいたときの快適さは、綿かモダールかという名前だけでなく、生地の厚さや乾き方によって変わります。ポリエステルも、スポーツ用と普段用では作りや感触が異なります。モダールは、なめらかな風合いを求めるときに検討したい素材です。
どの素材でも、フィットの確認は欠かせません。よい生地でも、裾がゆるければ上がることがあります。裾のずり上がりは、形、股下、生地の戻りが関わる問題です。ボクサーブリーフのフィットチェックでは、ウエストバンドからフロント、裾、股下まで紹介しています。
通気性と水分の扱い
通気性があることと、乾いていることは同じではありません。生地を空気が通っていても、繊維に水分が残ることはあります。
モダール繊維は水分を吸収し、放出します。肌に触れる下着では、その性質と軽い編み地を組み合わせることが快適さの助けになります。ただし、汗をかいても一日中乾いたままという意味ではありません。長時間のランニングなどでは、用途に合う商品の速乾性も確認しましょう。
暖かさや通気性には、編み方と厚さが大きく関わります。同じモダールでも、厚い起毛生地と軽いジャージーでは着用感が変わります。
耐久性、洗濯、お手入れ
TENCEL™モダールは、洗濯を重ねた生地のやわらかさを保つ助けになります。ただし、完成した下着には伸縮素材なども使われているので、商品全体のお手入れ方法に従ってください。Booieの公式ガイドでは、次のように案内しています。
- 似た色のものと冷水で洗濯機洗い
- 漂白剤と柔軟剤は使わない
- 低温のタンブル乾燥、または自然乾燥
- アイロンとドライクリーニングは不可
柔軟剤は生地に成分を残し、吸水性などに影響することがあります。強い熱は伸縮部分に負担をかける場合があります。Kokorunoは従来の洗濯ラベルをデジタルCare Guideに置き換えています。詳しい手順はモダール下着の洗い方で紹介しています。ほかの商品は、その商品の洗濯表示やメーカーの公式案内を優先してください。
細かな編み地は、粗い生地との摩擦で毛玉ができることがあります。これはモダールだけの問題ではありません。洗濯ネットや裏返し洗いなど、商品に合う方法で摩擦を減らしましょう。
モダールが下着に使われる理由
下着は長時間、肌のすぐそばにあります。選ぶときに大切なのは、実際に感じるポイントです。
- 歩いたときに気になりにくい、なめらかな表面
- 太ももに沿いながら、動きに合わせて伸びる生地
- 暑さや外に履く服に合わせた、生地の厚さと重さ
モダールは、体に沿うボクサーブリーフにも使われます。やわらかな生地の落ち感を、ニットの伸縮性と形で生かすためです。ゆったりした織物のトランクスとは、フィットと構造が異なります。
蒸し暑い日のモダール
香港、シンガポール、台北。冷房の効いた室内から蒸し暑い屋外へ出て、また涼しい部屋へ戻る日もあります。汗を含んだ生地が冷たく感じたり、長く座っていると湿りが気になったりすることも。感じ方は、素材だけでなく生地や着る服によって変わります。
軽いモダールのボクサーブリーフは、通勤、散歩、仕事、食事といった日常で、なめらかな肌触りを求めるときの選択肢です。トレイルランなどでは、その活動に合う機能も確認しましょう。暑い日に選ぶ下着のポイントでは、素材に加え、フィット、股下、ウエストバンドを紹介しています。
よくある質問
モダールはビスコースやレーヨンと同じ?
同じ再生セルロース繊維の仲間ですが、製法や性質には違いがあります。モダールは改良されたビスコース法で作られます。素材表示では名前だけでなく、混紡率も確認してください。
モダールは通気性がいい?
軽いジャージーなどは、通気性を重視する下着の選択肢になります。ただし、空気の通りやすさは編み方と厚さに左右されます。モダールと書いてあるだけで判断しないことが大切です。
モダール下着は綿よりいい?
肌触りの好みと、実際の生地によります。なめらかさを重視するならモダールは選択肢になりますし、綿の風合いが好きな方もいます。汗をかく日の快適さは、厚さ、混紡、フィットも合わせて比べましょう。
モダールは毛玉ができる?長持ちする?
細かなニットには、摩擦で毛玉ができることがあります。どれだけ長く使えるかは、作りと使い方、お手入れによります。商品の指示に従い、裾が伸びたまま戻らないなどフィットが変わったら、買い替えを検討してください。
モダール下着はどう洗う?
その商品の洗濯表示やメーカーの公式案内を確認してください。Booieは似た色のものと冷水で洗い、漂白剤と柔軟剤を使わず、低温のタンブル乾燥か自然乾燥で。アイロンとドライクリーニングは不可です。
要点をまとめると
モダールは、木材のセルロースから作られる再生繊維です。なめらかな風合いが特徴で、ポリウレタンと組み合わせたニットは、体に沿う下着に使われます。履き心地は編み方、混紡、厚さ、形によっても変わるので、素材名とフィットの両方を見てください。
股下6インチ(約15.2cm)のボクサーブリーフなら、まずBooie Boxerを。フィットが分かってから6枚セットを選ぶ方法もあります。必要な枚数は、下着は何枚持っておくといいかのガイドで考えてみましょう。